カラムのコラム (Columns for Columns)

 

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インタクト (IMTAKT) の社名

2021-03-25

 

1999年パートナー(則内)と創業準備をする中,社名をどうするかと悩みました。

当社役員は過去に京都の市民オーケストラで出会った縁があるので,音楽用語で世界に通用する良い社名はないかと音楽事典をめくりながら考え,そして見つけたのが "in tempo" でした。
"in tempo" は「正確な速度で」というイタリア語の音楽記号で,HPLCの精密分離にはピッタリと思われましたが,教科書的でしかも発音フィーリングがいまひとつ。そこで類義語の英語表記 "intact" (ありのままに)に発想転換しました。
"intact" は生化学分野では使われていましたが,当時は "intact-PTH" くらいしかないほど科学的にもレアな用語で,これは社名に使えると思いました。また「インタクト」という会社もなく(今は他業界で数社あるようです),当時あったのは「ウインインタクト」という競走馬や「メットイン・タクト」というバイクくらいでした。

前項で書きましたが,当時ウェブサイトが世界的に普及し始めていましたから,すぐにでもドメイン名を確保しなければなりません。
世界へ向かうために, ".co.jp" という日本のドメインではなく, 敢えて ".com" にしようと思いドメイン調査をしたところ,なんと "intact.com" はすでに米国登録されているではありませんか。社名とドメイン名がくい違うのはあまりよろしくないので,社名を再考せざるを得ませんでした。日本語の「インタクト」は使いたい,でも  "intact" は使えない。再び音楽事典にお世話になると,ありました。ドイツ語の "Im Takt"。 短くてユニークです。 しかも "imtakt.com" は未登録。早々に INTERNIC に直接申請し無事登録できました。 当時はドメイン名の売買が盛んでしたから,登録に一刻を争う緊張感があったことを思い出します。

"imtakt" はドイツ語が達者な知人からは当初「イムタクト」と呼ばれましたが,弊社の正式和名は「インタクト」であります。社名を考えついた経緯から以下のように二段階翻訳して呼ぶという解釈です。

imtakt (ドイツ語) == intact (英語)  -> インタクト(英語のカタカナ表記)

後年設立した米国支社に対しても "imtakt" を "intact" に変換して呼んで欲しいと要望しました。あれから20年経過した今の米国市場において "imtakt" の英語サウンドはようやく定着したように思います。


「名は体を表す」。
私どもは「インタクト」の名に恥じないような,「正確で」「ありのまま」に分析できる高品質なHPLCカラムを京都から発信し続けたいと考えています。


(矢澤  到, YAZAWA Itaru)