カラムのコラム (Columns for Columns)

 

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インターネット今昔

2021-02-15

 

おかげさまで当社はカラム専門メーカーとして20年以上事業成長が続いています。 ユーザー皆様のご支援にあらためて感謝申しあげます。
当社創業当時の状況を記録する目的もあわせて本コラムに書き残そうと思います。

この20年,会社の成長とともにインターネットの環境が劇的に変化しました。 話は1999年,パートナー(則内)と創業準備を進めていたころに遡ります。

当時日本では i-mode 携帯電話が登場し,ショートメールやブラウザ機能まで搭載した画期的なものでしたが,米国では「ケータイは電話するものであって,メールや写真の道具ではない」と友人に笑われてしまいました。 しかしその友人も数年後にはカナダ発のキーボード携帯 BlackBerry で自慢げにメールしていました。2008年に本格的に始まったスマートフォン情報革命以前の移動体通信黎明期のできごとです。

PCメール環境は整備されてきていましたが,通信インフラにはまだ電話回線を使う「パソコン通信」の名残があり,出張先で「アクセスポイント」にモデム電話をかけ IP接続(ピーヒョロヒョロという音がする)を確立するのに数時間格闘,ということも海外では当たり前でした。 ホテルにはまだ Wi-Fi が無かったのです。
国内ブロードバンド接続に関しては,固定回線としての ISDN や ADSL の普及は始まっていましたが,通信速度はとても遅く現在の光伝送(FTTH)や LTE のような快適性はありませんでした。

創業当時,情報発信ウェブサイトは大手企業で始まったばかりで,閲覧用のブラウザソフトも混沌としていました。
Windows95 のオプションとして発表された Internet Explorer (今年2021年8月終了予定) は Windows98 になってようやく実用的になり,それまで主流であった Netscape Navigator (現在のMozilla Firefox))に対するいわゆる「ブラウザ戦争」が勃発,Yahoo! や Infoseek, Goo, Excite など群雄が割拠して覇権争いを繰り広げました。 Google が日本で普及し始める少し前のことです。

クラウド時代の今では信じられない話ですが,「職場でウェブサイトを見ることは仕事をしていないのと同じ」という理由から,「職場でブラウザ禁止」という顧客が当時たくさん存在してました。 それほどウェブ情報はビジネス分野では本格的には活用されていなかったのです。「紙のカタログによる訪問営業が当たり前」の時代でした。
そのような時代に当社製品をウェブでPRすることはまだ時期尚早の感はありましたが,「ウェブ情報が世界を席巻する」兆候はありましたから,私はサイト構築に全集中しました。 職場でインターネット閲覧ができなかったり通信速度が遅いユーザーのために,当社サイトを 8cmCD-ROM に焼いてカタログとして配付することもしました。 この配付活動は創業から5年間続きました。
その後,ケーブルテレビとともに光回線がビジネス分野でも普及しはじめ,インターネット通信速度は飛躍的に向上し,ビジネス向けのウェブサイトも充実しました。

そして現在,PCだけでなくタブレットやスマートフォンなどの多様なデバイスを用いたブラウジングが世界中で簡単にできる時代になりました。 検索エンジンのクローラーもかなり進歩していて,欲しい情報が即座に収集できます。 翻訳性能も優秀になりました。

今 COVID-19 の最中にあって,「訪問営業」など「3密」になりそうな活動を控えるために,ウェブサイトによる情報発信は極めて重要となっています。

当社では20年前の創業当初から製品情報をウェブで発信してきました。そしてその蓄積情報が現在のグローバル市場で大きな役割を果たしています。


(矢澤  到)